3年連続受賞! 陽光台小学校のPTA広報委員会にお話を伺いました
陽光台小学校PTA広報誌の受賞歴
- 第30回 茨城県PTA広報紙コンクール
- 第31回 茨城県PTA広報紙コンクール
- 第32回 茨城県PTA広報紙コンクール
これはここ3年間でつくばみらい市にある陽光台小学校PTAの広報誌が評価された受賞歴。陽光台小学校はつくばみらい市で2番めに新しい小学校で、TX沿線として注目のあるみらい平地区にある学校。令和5年度に3回目の受賞をしたことを機に、広報委員さんを取材しお話を伺ってみました。
広報委員さんに伺う、陽光台小学校とPTAのあれこれ
受賞おめでとうございます
受賞ももう3回目なのですね、おめでとうございます。陽光台小学校PTAのいま、広報委員さんはどのような形で活動されていたのですか?
ありがとうございます。当時は8名で活動していました。その8名でいろいろ分担をしたり話し合い、「こんな記事がいいね」というやりとりをして作っていきました。
学校やPTAによって形もいろいろあると思うのですが、このクオリティの広報誌を委員会でつくってしまうのはすごいですね。拝見させていただくと、遠足、修学旅行、宿泊学習などの行事のほか、交通安全教室などもとりあげているのですね。
はい。この交通安全教室はPTAの地区委員さんが役割を分担してお持ちですので、その点を取り上げました。
具体的にどんな仕事をされているかを伺ったりしましたね。
うちには中学生の子供がいるので思うのですが、振り返ってみると交通安全の教育はとても大切ですね。親としてもどんな教育をされているのか、確かに知っておいた方がいいと思いました。大事な情報でもありますね。
その年度の広報委員さんが決めていく記事内容
6年生の卒業の記事はおもしろいですね。
6年生の卒業特集ページは、6年生に「小学校生活を漢字1文字で表すと何ですか?」というテーマにしました。担任の先生からは、「卒業生に贈る漢字とメッセージ」を書いていただきました。
1〜5年生のクラス紹介では、3つのテーマから1つを選んで答えていただきました。
人数も多いしクラス数も多い。多様性があっていいアイデアですね。
行くたびに正確な人数が変わってしまうのですが、このときは950人の児童が在籍していました。
一時期は1200人を超えましたね。そこから富士見ヶ丘小学校に学校分離がありました。子供達は悲しそうでしたね。
確か全員でダンスをして、テレビにも出演しましたね。
はい、広報誌でも当時の委員さんがしっかり記事にしてご紹介していました。
いい記念になりましたね。
多様な保護者が活躍する陽光台小PTA
自分もお手伝いしていましたけれど、陽光台小には読み聞かせサークルがありました。絵本がとてもとても大好きな保護者さんがいまして、スペシャルイベントで劇をやったときの効果音とか、小道具とか。とにかくクオリティがすごかったのです。
広報委員さんもすごいですよこれは。クオリティも高いし、内容もおもしろい。
確かに、毎度必ず誰かDTPをやれる人がいるのはすごいことだと思います。
広報委員さんの担い手、よく集まりますね。
いや毎度広報委員会はなかなか集まらないです。本部から全体に対して、「広報が足りません。どなたかやっていただけませんか?」という呼びかけがでます。これは個人的にはとても大事だと思っていて。
やっぱりこれだけ人数がいるので、「私がやらなくても誰かやってくれるだろう」みたいな人は多いのだと思います。でも、困っているのであれば絶対協力してくれる。最終的に集まった委員さんでできることを持ち寄り、分担してつくっています。
PDFで原稿をつくり、それをネットでプリントを安くやってくださる会社に入稿するのですよね。それもなかなか難しいと伺っています。
色とか、ですね。どうしても色に関しては思うところが出てしまう。モニターで見ている色と、実際に仕上がってくる色がちょっと想像していたのとちがうとか。
そんなことあるのですね。そういうのはやはり職業としてご存知なのですか?
趣味で写真を撮っていましたので、それでですね。なかなかもどかしくて、でも、イラストレーターもですが趣味レベルだったのにこんなに活用できると思っていませんでした。
すごいですね。いろいろな趣味や特技をお持ちの方が、なんとか毎年集まり、素晴らしい広報誌をつくっていらっしゃるのですね。
歴代の広報誌たち
(ファイルから歴代の広報誌たちを次々と取り出す)
すごいですね!全部あるのですか?
ひとつだけないのです。
それ、私持ってます! これで全部ここに揃いましたね。
子供がPTA広報誌が大好きで。好きすぎてものすごいチェックをしているのです。好きなところにはマルがついてたり。先生の紹介を見ながら、「この先生と話をしたんだよー」とか教えてくれる。
カラーですし、大事に大事にとっていたりしますよね。
委員会で分担してつくりあげる広報誌
こうした刊行物って、4ページ単位で増減したりしますよね。当初の計画がかなり重要になってくると思うのですがどのようにやっていますか?
これですね。ページ割り。最初に集まった時に話し合って内容をだいたい決め、これをつくっていきます。
このときは4月26日にその会議を行なっています。スケジュールは発行日から逆算して計画をしていきます。
学校に届ける日程、入稿する日程。ガントチャートをつくっていた年もあるみたいですし、そうでない年もあります。
いつの方が作ってくださったかはもうわからないのですが、この資料はけっこうよくて、これに沿っていればきちんとできます。
これはすごいですね。なんと1枚にまとまっています。
どなたなのでしょうねえ。本当にありがたいです。
最新のアイデアや手法をとりいれて
自分たちのときはIT支援委員会のサポートをうけて、児童へのアンケートをGoogleフォームにすることができました。児童はiPadから回答を入力するのです。
それはすごいですね。GiGaスクール構想で配布されたタブレット端末と、学校のWiFiが活きていますね。
紙だと大変なのです。漏れのチェック、文字起こし...。もちろん小さなお子さんだと誤字もあるので先生にもチェックしていただく必要がありますが。
そういえば毎年春に配られる先生紹介も、陽光台小学校では開校して2、3年目くらいにPTA広報誌にその役割が移りましたね。
働き方改革にもつながりそうな話ですね。
先生もとても多いので、先生紹介号はとても大切です。先生たちが子供たちの顔と名前を一生懸命覚えてくださるように、子供も私たち保護者も先生たちのお顔とお名前を覚えたい。
スマホアプリを使ってページ制作を分担
いろいろな委員さんがいる中で今回は「スマホアプリで制作されたページ」があります。
それはすごいですね。どうやってつくるのですか?
SNS向けのアプリのようですが、ある記事について見開きでページを作成してもらいました。原稿をPDFでいただいて、それを全体の原稿に取り込みました。
負担が編集者に偏りがちななかで、一筋の光のようなものですね。
確かに、編集する方に負担が増えすぎると、なかなかだんだん何も言えなくなってしまいますものね(笑)
手描きでつくられたページをスキャンしてもよさそうですね。
最終的にやらなかったのですがその手も考えました。先ほどのクラスを紹介する漢字のときに。やはり手描きの字って個性が豊ですよね。
歴代の広報誌を見てみると一貫性も感じますね。でもそれでいていろいろな手法を取り入れているのがすごいと思いました。
振り返ってみて
広報委員の良さにはやはりなんといっても「学校での子供たちの様子をよくわかることができる」。これがありますね。
特に大規模校ともなると運動会のようなイベントでも自分の子供をさがすのからして大変。撮影で近くに入るので、子供たちの様子、表情を感じることができます。
私からしたらそれを記事にして多くの方に伝えてくれるのがありがたいです。
学校での子供たちの様子を知ることができる唯一の手段といっていいかもしれません。委員会をやるということは。
年間2号出している時と3号出しているときがあるのですね。
2学期制に移行したこともあり2号の年もあります。自分たちの時は3号にしました。「お金は特に問題ないよ」と言われました。笑
あと、聞いた話ですが、陽光台小の広報誌は、「学期ごとの行事がわかりやすくまとめられ、見出しもしっかりしている」、それから、「学校のさまざまな取り組みを具体的に伺うインタビュー記事」も評価されていると。
確かに、とても見やすくできています。インタビュー記事は先生の仕事に掛けるものが素顔として見ることができて、いいですね。
陽光台小のPTA会長さんのコメント
このたび陽光台小学校の広報誌は、3期連続で茨城県PTA広報誌コンクールに入賞いたしました。これは各年度の広報委員さんの努力の賜物です。PTA本部としてフォローすることはありますが、基本的に広報委員さんが主体となり、企画、取材、校正、入稿、印刷手配、配布まですべての作業を進行してくださっています。読み手が「楽しく読めるか」という点に重きを置き、前向きに活動されています。
制作中はコンクールのことなど考えずに活動されていますが、その結果としてコンクール入賞というご褒美をいただきましたので、いっそう達成感も愛着も感じられることと思います。
毎号誌面の品質が高いせいか、保護者の皆様から見ると広報委員への参画をためらわれることもあるようですが、これからも学校の行事をはじめとし、児童の様子や先生の人柄が伝わるような紙面作りを続けていただけるよう、力を合わせていきたいと考えています。
終わりに
陽光台小学校PTAの令和4年度の広報委員さんにお話を伺いました。カメラなどの機材はともかく、昨今のネットプリントを考えると手作りで入稿までできてしまえば格安でつくることはできるとは思います。しかし、見せてもらった広報誌にはお金では買えない大切なものがたくさん詰まっていました。
令和5年度から陽光台小学校PTAはいわゆる「手挙げ制」と呼ばれる、「児童1人あたり1回は役員をやりましょう」ではない形に委員会募集を移行したそうです。どのように進化していくのか、楽しみだと思いました。
そしてなんと今日お話を伺ったお二人は今年、中学校で広報委員をされているとか。お二人のご活躍もまた、楽しみですね。